ネット通販の広がりとともに、マンションの宅配ボックスや置き配をめぐる住民同士のトラブルが話題になっています。こうした設備の使い方のルールは、日々の暮らしだけでなく売却時の評価にも関わります。岡山でマンションをお持ちのオーナー様に向けて、押さえておきたい点をまとめました。
宅配ボックスをめぐるトラブルが増えています
首都圏のマンションでは、食べ物を宅配ボックスに入れて受け渡ししたことで臭いや汚れの苦情が出たり、設置や更新の費用負担をめぐって総会がまとまらなかったりする例が報じられています。
背景にあるのは、使い方の決まりが管理規約などに書かれていないことです。ルールがないと、問題が起きても管理組合がボックスの中の物を取り出すといった対応を取りにくくなります。
国が示している置き配ルールのポイント
国土交通省は2024年6月にマンション標準管理規約(管理規約のひな形)を改正し、置き配の使用細則を定める際のポイントを示しています。主な項目は次のとおりです。
- (1) 置き配できる時間帯と場所(玄関前のみ可、避難の妨げになる場所は不可など)
- (2) 荷物を置いておける期間(24時間以上の放置は禁止など)
- (3) 衛生面で問題がある物、臭いが出る物、発火や爆発の恐れがある物の禁止
- (4) ルール違反があったときの対応と責任の所在
あわせて、壁や床に固定する程度の小さな工事であれば、宅配ボックスの設置は普通決議(過半数の賛成)で実施できるという考え方も示されました。さらに2026年4月施行の改正区分所有法により、総会の決議が出席者の多数決で行えるようになり、設備の見直しが進めやすくなっています。
岡山のマンションにも関わるお話です
宅配ボックスは新しいマンションほど設置が進んでいます。管理会社が受託する分譲マンション3,921件を調べた2020年の調査では、全体の70.8%に設置され、築20年以下では99%以上に設置されていました。
■ 大和ライフネクスト「分譲マンションの宅配ボックス設置率と“ラスト0.1マイル”の課題」
岡山市内のあるタワーマンションでは、使用細則で生鮮食品や動植物、危険物、現金・書留の保管を禁止しています。一方で、荷物を保管できる日数などは規約に明記されていない例もあり、こうした運用は管理会社への確認が必要です。
岡山市では2022年度からマンション管理計画認定制度を実施しています。管理規約や長期修繕計画など16項目の基準を満たすと認定を受けられ、市は市場評価の向上や住宅金融支援機構の融資金利の引き下げなどをメリットに挙げています。使用細則を整えることも、こうした「管理の見える化」の一部といえます。
売却を考えるオーナー様が見ておきたいこと
購入を検討する方は、立地や間取りに加えて管理の状態にも目を向けています。売却を考え始めたら、次の点を確認しておくと安心です。
- (1) 管理規約や使用細則に、宅配ボックスや置き配の決まりがあるか
- (2) ボックスの契約形態(リースか買い取りか)と更新の時期
- (3) 総会で設備に関する議題が出ていないか
ルールが整っていないからといって、それだけで評価が大きく下がるとは限りません。気になる点を早めに管理組合や管理会社へ確認しておくと、買主様への説明もスムーズになります。
まとめ
宅配ボックスや置き配のルールは、住み心地とマンションの評価の両方に関わります。売却の前に管理の状況を確かめておくことが、納得のいく取引につながります。
岡山高級マンションガイドでは、岡山市内の高級マンション・タワーマンションの売却や資産価値に関するご相談を承っています。お持ちのマンションの管理状況が評価にどう影響するか気になる方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
